北海道にはゴキブリは存在しないと言われてきましたし、実際にゴキブリを見かけることもほとんどありません。これは北海道は冬が寒いので基本的にゴキブリは生息できないためです。ゴキブリは20℃以上で活発となり、25℃を超えると繁殖します。北海道も近年の温暖化や物流の発展によってゴキブリがみられるようになりました。しかしながら、一般家庭ではまだまだ少なく、繁華街などで見かけることが多いと言われています。
北海道でみられるゴキブリはせいぜい2cm以下の虫体のチャバネゴキブリがほとんどで、本州のゴキブリのように飛ぶことはありません。室内への侵入経路としては2㎜程度の平たい隙間があれば、どこからでも通り抜けてきます。窓のさん、天井裏、床下、エアコンダクトなど。
この虫体の破片や糞がアレルゲンであり、これを吸い込んでぜんそくやアレルギー性鼻炎などの原因となります。季節としては、夏を中心に、春から秋までの期間にみられます。
診断は特異的IgE抗体を調べればわかります。治療法は、室内、特に台所の隅々の掃除による環境の改善を行った上で、他が原因の喘息や鼻炎と同じ薬物治療を行います。